こんにちは、知識獲得システム研究室(加藤研究室)の丸田敦貴です。
私は先日WISE2021に参加し、口頭発表を行いましたのでその報告をさせていただきます。
WISEとは
WISEは「International conference on web information systems engineering」の略称でWebサイエンス系の学会です。2000年に香港で開催されたのが始まりで、今年で22回目の開催となりました。Link
トピックとしてはWebに関するデータベースシステムやデータマイニング、推薦システム、クラウドソーシングなど、かなり幅広い分野を受け入れている学会です。
今年はフルペーパーの投稿が229本あり、採択されたのは55本で採択率は24%でした。
投稿論文の概要
私が投稿した論文は「Intent-aware Visualization recommendation for Tabular Data」という表形式データの視覚化に関する論文です。
この論文では視覚化の意図を考慮した新しい視覚化推薦システムを提案しています。
既存の手法では表形式データのみを入力して視覚化を推薦していたのに対して、本研究では表形式データとともに「日本の人口の推移」といったような視覚化の意図を考慮することで、よりユーザの意図に沿った視覚化を推薦するという手法を提案しています。
具体的には、「日本の人口の推移」などといった視覚化意図と表形式データの各列の対応関係を予測することで、視覚化意図と表形式データの中の重要な部分を予測し、効果的な視覚化の予測を行います。
実験ではグラフの種類の予測と表形式データの中で視覚化に使われる列の予測を行いました。その結果、どちらの予測も提案手法がベースラインよりも高い性能を示しました。また、予測精度の高かったグラフの種類や視覚化意図の予測に効果的だった単語などの分析も行いました。
発表
私が発表に使った資料はこちらです。
私は学会での発表経験が多くなく、さらに英語での発表ということで、本番は緊張して全く喋れないだろうと予想していたので自分で20回ぐらい発表の練習しました。また、加藤先生との個人ミーティングやチームミーティングなどでも発表の練習を行い、フィードバックをいただいたり、英語での質問の回答の練習などをさせていただきました。
今年はオンラインでの開催だったため、発表当日は日本時間の8:40からZoom越しに発表を行いました。
発表時間は15分で質疑応答が5分でした。本番の発表はうまくできましたが、質疑応答はあまりうまくできませんでした。
私はこれからも研究に携わっていきたいと考えているので、自分の英語力を見直すとても良い機会になったと思います。
おわりに
私が投稿した論文は卒業研究を拡張させたものをフルペーパーにまとめたものです。論文を執筆している時期は大学院の授業や就職活動も並行して行なっており、スケジュールとしては少し厳しかったですが、そのおかげでこのような経験があると思うと、あの時に頑張っておいて本当に良かったと思っています。
これからM1になる皆さんは是非、投稿先にWISEも検討してみてください!
以上がWISEの発表報告となります。論文の投稿に関してさまざまなご指導、ご協力をいただいた加藤先生、発表練習にご協力いただいた研究室の皆様、ありがとうございました!